GTO(5話)

 

ーーGTO一番の衝撃話!

鬼塚怒り爆発! 虐待親から涙の救出だ!

 

GTO2012年版の第5話にあたる、虐待親と親離れができない子供がその渦中で葛藤する、涙ちょちょ切れの物語。

息子を演じるのはEXILE出身の白濱亜嵐さん。

かなり重い役どころであり、白濱さんも特に力を込めたことでしょう。

 

両親に見捨てられ、DV親父に虐げられ、児童養護施設に預けられ・・の悲惨な過去を持つ堂島誠也(どうじませいや)が、鬼塚の言葉に響かされ、心を入れ替えるエピソード。

4話とは打って変わってのシリアス系な作風が目立ちます。

 

ちなみに余談ですが、演者である白濱亜嵐さん自身は背中にタトゥーを入れる体験に喜びを感じており、作品の世界とは違って現実の家族仲はとても良好です。

リアルとフィクション世界のギャップがすごいですね。

 

ではあらすじの説明です。

 

ーー見られてしまった

背中の「入れ墨(タトゥー)」

 

夜中の河川敷で林間学校の生徒である堂島誠也(演者・白濱亜嵐)が1つの写真に向かって銃を発砲していました。

 

翌日、水泳時間では担当の袋田はじめ(演者・スギちゃん)が水泳のコーチをしており、その途中で鬼塚(演者・AKIRA)が授業の見学にやってきました。

 

そこで水泳の授業を休んでいた堂島に対し、「お前泳げねんだろ!?アハハ!」と服を無理やり脱がしてしまいました。

その刹那。。

重い空気が漂い、鬼塚が堂島の背中を見ると、そこにはでかいタトゥー(入れ墨)が刻まれていました。

 

堂島はその場を逃げてしまい、鬼塚と村井國男(演者・森本慎太郎)は堂島を追いかけます。

 

そして村井は鬼塚に堂島の知られざる過去を洗いざらい話し、堂島は過去に一之瀬慎治(演者・高杉亘)というろくでなしのDV親父を持ち、日常的に暴力を振るわれていたことが明らかになります。

 

その一之瀬が堂島を連れ戻すため、林間学校に無断で侵入します。

そして堂島のクラスに入り、教室を荒らして「和泉町のスナックTIMEで待ってる。」と伝言を残し去っていきました。

 

その場にいた冬月先生(演者・瀧本美織)は一之瀬の乱暴で足をくじいてしまった生徒1人を助けられず、その場で立ち尽くしてしまった自分の不甲斐なさを恥じ、「教師としての仕事は何か」というアイデンティティに葛藤することになります。

(これが次回の6話につながっていきます。)

 

鬼塚と村井はその頃、堂島が暮らす児童養護施設ホワイトスワンに立ち寄っていました。

その場にいた榊莉子&榊神子姉妹(演者・AMIAYA)は鬼塚と村井に堂島の過去を話し、鬼塚は「いっそ(一之瀬を)殺しちまえばいいんじゃねーの。」と思い切った発言をします。

そして堂島が現れ、親子関係に口を挟んでくる鬼塚を疎ましく思い、榊姉妹に鬼塚の殺害を持ちかけます。

 

💡 ちなみに榊姉妹も過去に父親にひどく虐待されており、父親が久しぶりに帰ってきたときは躊躇いもなく刃物を向け、「2度とこないで。」と吐き捨てていました。

そのため、同じような過去を持つ堂島にある種のシンパシーを感じてしまったのでしょう。

 

その後鬼塚は冴島に堂島の母親の住所を調べさせ、少しずつ問題の核心に迫っていきます。

 

さらに鬼塚は夜中、堂島が銃の練習をしている場所に行き、堂島を「乳離れできていないガキ。」と罵りました。

案の定、その言葉は堂島の逆鱗に触れ、銃口を向けられましたが、堂島はなかなか引き金をひくことができません。

 

その直後、榊姉妹が雇った殺し屋の組員が鬼塚に銃を構え、姉妹は「私たちの邪魔しないで。」と鬼塚を非難しました。

 

鬼塚はさすがに勝てないと悟ったのかその場を逃げました。

 

ーー男にだらしない母親

捨てられた息子

 

翌日、堂島が学校に姿を現し、それを見た鬼塚がまたもや「あれ?お前殺すんだよな。あの入れ墨男。」と挑発したため、堂島はそのまま施設に帰ってしまいました。

 

水泳の授業中、相沢雅(演者・川口春奈)が堂島に父親の居場所をGPSで教えてしまい、通知を受けた堂島は銃を用意して父親を殺害しようとします。

 

これは雅による「問題が大きくなれば鬼塚を強制解雇させられるし、堂島という厄介払いもできる。」という巧みな算段でした。

それを聞いた村井が「最低だなお前。」と怒りをあらわにし、堂島のもとに急ぎました。

 

鬼塚はただならぬ状況を把握し、堂島の殺人を止めるため、現場へと急ぎます。

 

堂島と榊姉妹は合流し、一之瀬が来るまで待機していましたが、背後から一之瀬が突然乱入し、堂島をその場にたたき伏せました。

そして堂島と榊姉妹は組員らに強引に廃工場に連れられ、暴行を受けてしまいます。

 

タッチの差で到着した鬼塚は隆二から一之瀬の住所を電話で聞き出したことにより、堂島の母親と一之瀬が同じ場所で住んでいることが判明しました。

冴島による人物照会も役立ちました。

大田区鬼王町。

 

さらに一之瀬はかつて暴力団組織に所属していた末端のチンピラであり、組織から大量の金を持ち逃げしたという恨みを買われていたため、息子の堂島に自分と同じ模様の入れ墨を刻み、罪をなすりつけようとしていました。

いわば堂島はスケープゴートの踏み台にされてしまったのです。

 

鬼塚はこの図式を逆手に取り、この暴力団が所属する「銀竜興業」の建物に瓦礫を投げつけ、組員の怒りを買って出ました。

これは組員を一之瀬のもとに誘き出す、という狙いがありました。

 

工場に連れられた堂島は一之瀬から激しい暴行を受け、ここでついに堂島の母親が登場しました。

堂島は驚きを隠せず、母親は「堂島を捨てて一之瀬について行った」という事実を堂島に対する「ごめんなさい。。」の一言で暗に示してしまい、堂島は泣き崩れます。

そして堂島はやけを起こし一之瀬に殴りかかりますが、その場で叩きつけられてしまいます。

 

堂島を用済みと判断した一之瀬はナイフを取り出し堂島を殺そうとしますが、ここで鬼塚が止めに入り、2発のパンチと蹴りで一之瀬をノックアウト。

さらに鬼塚を追っていた組員が一之瀬を強引に連れ出し、その場を後にしました。

その際、堂島の母親は一之瀬が拉致されるときに

この人がいないとダメなんです‼︎

と涙ながらに叫んでいました。

 

この現実を見てしまった堂島は全てを理解し、母親の自分に対する過去の愛情はすべて嘘だったと悲嘆します。

このやり場のない怒りを鬼塚に対するパンチという形で晴らし、鬼塚の「お前にはダチがいるじゃねえか!」の言葉で過去と決別しました。

 

💡ここは涙腺崩壊必至のシーンです。

何度見てもうるっときますね〜。

あと鬼塚の男気にやられる。。

 

その後堂島は明るさを取り戻し、村井や鬼塚といった”ダチ”と仲良く語らうようになりました。

 

※ちなみに一之瀬はあの後ベーリング海蟹工船に売られたと冴島が明かしました。

 

おしまい。

 

ーー家族よりダチか

 

家族は誰にとっても、何年も一緒に暮らし、生活してきた永遠のパートナーです。

人によっては家族が1番大事な存在だという人もいるでしょう。

 

しかし今回のように両親ともに見捨てられ、母からは偽りの愛を、父からはDVまがいの暴力を受けていた堂島にとっては、家族より気を許せるダチ(友達)のほうが大事な存在だと言えるでしょう。

 

その認識が「母親への依存と捨てきれない愛」という形でなかなか変えられずにいた堂島が、最後の鬼塚の一言で心を入れ替えるシーン、いつ見ても涙腺うるうるの名場面ですね。。

 

人によっては家族のほうが大事かもしれないし、一緒に話し合えるダチ(友だち)のほうが大事かもしれない。

あるいは両方かもしれない。

 

そういう意味で家族とは何か、深く考えさせられる良き回(エピソード)でした。